#真説・幻影帳異聞 最終章「日々」 後編 !v5=1 !mv中央公園 !se(Action)ドゴン @1 しかし、その絶望が届くことはなかった。 何故ならば・・・ !wait20 !bgm[追加]真なる決戦 !v28=1 @200 どうしたよ、タナトス。 \sテメエの本当の力ってのはこんなもんか? @1 圧倒的な破壊の力を宿したタナトスの拳を リョウヘイは左手で受け止めたのだ。 @950 なんだと!? @202 ふううううう・・・。 @200 はぁぁぁぁぁぁ・・・。 @1 拳を受け止めたまま大きく深呼吸をする。 @200 ・・・なるほどね。 確かにテメエの言う通り瘴気ってのは オレの力にもなるらしい。 体に力が満ちてくるぜ。 \sぜんっぜん美味くはねえけどな。 @950 なんと・・・! 死の塊である瘴気を取り込むとはッ! 貴様、人を捨てたか!? @202 アホか。 \sオレはただの人間だ。 @200 ちーっとばかし化け物の力を持ってる。 \sただそれだけの高校生だッ! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait5 !se(Action)爆発音 @1 叫んだ瞬間。 リョウヘイの体から 莫大なエネルギーが放出された。 周囲の瘴気を取り込むほどの負の力なれど 無関係な生命を害さない異質な力。 @950 ぬう・・・! @200 いい加減、 この訳の分からねえ因縁にも飽きた! !se(Action)跳ね @1 リョウヘイはタナトスの拳を跳ね除け 一瞬で懐に入り込んだ。 !se(Action)跳ね @200 そろそろ終わりにしようぜ、クソ野郎ッ!! !se(Shooting)撃破B @950 がふっ!? @1 繰り出した拳が深々とタナトスの腹に突き刺さる。 完全体となった以上、 リョウヘイと同じ防御障壁も復活しているはずだが 全く問題にならない。 @950 お・・・おおお・・・! @200 へっ、やっとテメエに一発ぶち込めたな。 やっぱりオレには剣より、 コッチの方が向いてるみたいだ。 @950 お・・・のれぇぇぇぇ!! !se(Action)跳ね @1 密着する形になっているリョウヘイを そのまま絞め殺そうとする。 !se(Action)ジュゴー @200 焦り過ぎだっての。 オレの攻撃はまだ終わりじゃねえよ。 ぶっ飛びなッ! !se(Action)爆発音 @950 ぬああああああ!! @1 めり込んだ拳から強大な力が解放され、 タナトスは爆発に飲み込まれた。 @132 ええええ!? @120 一体・・・なにが? !v37=1 @811 わ、私に聞かれてもわかりませんよ!? @1 絶望的状況であったにもかかわらず タナトスを圧倒し始めたリョウヘイ。 さすがのシイナとスケイルも 落ち着いてはいられない。 @833 我と融合していた時が、 リョウヘイの限界だったはずだ! あんな力を引き出せるわけがない! @704 わけわかんねえええ!! @570 ・・・。 @1 慌てふためく一同の中でフェザーだけは 平静を保ち、リョウヘイを見ていた。 !se(Action)ズシャアアー @950 ぬう・・・コレは一体・・・どういうことだ!! @1 自ら距離をとったのか タナトスは爆煙の中から姿を見せる。 !se(Action)跳ね @200 どうもこうもねえよ。 @1 それを追いかけ瞬歩で接近。 再び固く握りしめた右拳を繰り出した。 !se(Action)跳ね @950 調子に乗るな、愚か者がッ!! @1 タナトスもまた拳を繰り出す。 丸太のような腕の太さを見れば 人間の腕など小枝のようなものだ。 !se(Shooting)撃破B 激突する拳。 だが、双方一歩も退かず。 全くの互角。 @950 ぬううう、ありえんぞ。 \s貴様のその力は異常だッ! @202 今のこの状況で異常も糞もあるかよ。 @200 元凶のくせに、何をほざきやがる。 @950 ふざけるな・・・! \s今の我は全盛期以上の力を持っている! 肉体のみしか持たぬ貴様と 互角なわけがあるものか!! それを異常と言わずしてなんと言うッ!! @200 ああ、そうだな。 オレ一人じゃ無理な話だよ。 けどな・・・\sオレは一人じゃねえ。 \sそんなことはもうとっくに知ってんだろ? @950 くだらぬッ! \s貴様個人のその力とは関係がない! @200 関係大有りなんだな、これが!! !se(Action)ジュゴー @1 リョウヘイが力を込めると 全身から紅のオーラ立ち上る。 \s同時に右拳から僅かに蒼白い光が漏れた。 @570 あれは・・・! @950 その光は・・・! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @200 おおおおおッ!! !se(Action)爆発音 @1 リョウヘイの拳が勝り、タナトスの拳が弾かれた。 @950 き、貴様・・・! \sなんということをしている・・・!! 正気の沙汰ではない! \sそれでただの人間を気取るというのか!? !se(Action)跳ね @200 テメエと話すことなんかもうねえ!! \s死にかけてんなら、 後腐れなくくたばりやがれ! !se(Action)雷光 !wait5 !se(Action)雷光 !wait4 !se(Action)雷光 !wait3 !se(Action)雷光 @950 図に乗るな小僧ぉぉッ!! @1 全身から雷を放つタナトス。 \sそれを物ともせずに突っ込むリョウヘイ。 !se(Action)跳ね @200 おおおおッ!! !se(Action)跳ね @950 ぬおおおッ!! !se(Action)爆発音 @1 人を、異能者すらも超えた 絶大かつ圧倒的な力と力が激突する。 拳が唸り、蹴撃が駆け、雷が迸り、炎が逆巻く。 \s走り抜けた後は真空が発生し、大地が割れ、 天が泣く。 その様はまるで神々の\r[最終戦争,ハルマゲドン]。 ただの人間に介入する余地などもはやない。 \sある意味、この世で最も神聖で穢れた戦い。 @131 な、何が起きてるんだろう? @121 分からない。 \s私にも全然分からないわ。 @709 けどよ、これなら リョウヘイ勝てるんじゃねえか? 倒せなくても五分・・・ いや、もう四分くらいか? @705 それだけもたせりゃ、 あの野郎は勝手に死ぬんだからな! @833 う、うむ・・・確かにそうなのだが。 @811 どうも腑に落ちません。 \sタナトスの言うようにあの力は異常です。 人間一人が出せる力ではありません。 @570 ダメだ、リョウヘイくん!! 今すぐやめるんだッ!! 君は自分が 何をしているのか分かっているのか!? @131 フェザーさん? !se(Action)跳ね @202 心配してくれるのはありがてえがよ! やめたら、どうせ死ぬんだ! \sオレだけじゃねえ、皆もだ! @200 だったら、やるっきゃねえだろう! !se(Action)跳ね @1 フェザーの叫びに応えながら タナトスと激しい戦闘を繰り広げる。 @570 確かに他に手はない。 \sだからといって・・・! @121 ちょっと一人で納得してないで 説明してくれない? @120 リョウヘイくん・・・何をしているの? @570 ・・・\s月の石。 あの子の作った最後の作品にして最高傑作。 \s神の力すら取り込める特殊な石。 女神さまが十年もの歳月をかけて 極限まで濃縮した正のエネルギーが宿る 聖なる月の剣の核です。 @813 それは知ってますが、 聖なる月の剣がない今、何の関係が? @570 リョウヘイくんは、 月の石を握りしめて力を纏って戦っている。 つまり・・・ \s聖なる月の剣の刀身の代わりに 自分の体を使っているんです。 タナトスを滅した力を何の媒介もなしに 自分自身で直接発生させている。 だからこそあれだけ凄まじい力が出せる。 @813 なッ!? @133 待ってよ! 剣は一回だけで砕けたんだよ!? そんなことをしたら! @570 察している通り。 間違いなく肉体が崩壊を起こすでしょう。 @704 なんだってぇぇぇ!? @570 まして瘴気を取り込み、 負の力を全開にしている今の状態では タナトス同様、数分と持たない・・・! @133 ダメだ、リョウヘイ!! 今すぐやめるんだ・・・! 皆で時間を稼ぐ方法を考えよう! !se(Action)跳ね @202 わりいが、そうもいかねえよ! 今のコイツの力はやべえ! 普段の力じゃワンパン食らっただけでも 十分即死レベルだ! だったら・・・! \r[月の石,こいつ]で最後まで根くらべする! 今は、それが最善なんだよ! @950 くうおおお!! 消し飛ぶがいい!! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @1 シシトと話している間、 タナトスが咆哮すると同時に圧縮衝撃が発生。 ざっと見ても百以上を一度に撃ちだした。 先程は溜めがなければ出来なかったことを 一瞬でやり遂げたのだ。 @200 うざってえんだよッ!! こんなもんでオレを・・・\s\c[4]オレたち\c[0]を! \sもう止められるかぁぁぁぁ!! !se(Action)ジュゴー @1 タナトスに対するリョウヘイの咆哮。 紅と蒼、二色のオーラが交じり合い紫光に輝く。 !se(Action)跳ね 雄々しく流星のような圧縮衝撃の中に突っ込む。 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 @200 だぁぁぁぁぁぁ!! !se(Shooting)レーザー @1 その早さ、閃光のごとし。 \s駆け抜けた後は紫の残像ができ、 やがてそれは一筋の光のようになった。 !se(Shooting)レーザー @950 ごああああああッ!! !se(Action)爆発音 @1 光となったリョウヘイがタナトスの懐に入り込む。 同時に拳が繰り出され、力の塊が爆砕する。 !se(Action)ドゴン さしものタナトスもその勢いに耐えられず、 上空に舞い上がり、地面にたたきつけられた。 @202 ハァ・・・\s\c[2]ハァ・・・\c[0]\sくッ! @1 とはいえリョウヘイも無傷ではない。 圧縮衝撃のダメージはもちろんだが、 二つの力を使っている反動で体中から 血が噴き出し始めていた。 確実に命を削る戦いをしている。 @133 やめるんだ、リョウヘイ!? 本当に死んでしまうッ!! @202 ・・・。 @200 ・・・。 @1 だが、リョウヘイはシシトに微笑むだけで、 何の返答もしなかった。 @121 もうやめなさい、シシト。 @133 何言ってるんだよ、姉さん!? @120 あなたが言葉を尽くしても無理なら 彼を止められる人はここにはいない。 ・・・人間にはね。 \s誰にも止められない、止めてはいけない。 \sそんな戦いが必ず一度はあるの。 リョウヘイくんは今がその時なのよ。 彼にはそれだけの覚悟がある。 貴方の親友は本当に凄い子ね。 尊敬に値するわ。 @133 でも・・・! @570 ならせめて、今出来る事を探しましょう。 戦いは彼に任せるしかないのなら、 私達に出来る事を・・・。 希望は彼が再び与えてくれた。 \sあるはずです。何かが。 @130 フェザーさん・・・。 @813 ・・・クロウ。 @833 な、なんだ? @813 トーテム化した時に リョウヘイさんの魔力量は分かりましたか? @833 シシトのように隠れてはいなかったが、 あの短時間ではハッキリと分からんぞ? @813 ざっくりとで構いません。 どの程度の量でした? @830 恐らくは並の魔道士と同等程度だ。 少なくともシイナ以上ではない。 @813 ・・・なるほど。 皆さん、少し耳を貸してくれませんか? @131 え? @813 私達の残った力。\s魂の残り火。 \sそれでリョウヘイさんを支えましょう。 彼が・・・\s最後にして最高の希望です。 @1 そう言うとスケイルは立ち上がり 母なる海の杖をシシト達の前にかざした。 !wait20 @950 ・・・ふふふ。 @202 なんだ? ぶっ飛ばされておかしい頭が 更に悪くなったか? @950 いやいや、驚いたぞ。 正と負の力を同時発動して力となし、 更には制御するとはな。 貴様の力は確かに我と同等。 \s神々さえも怯え、悪魔すらも道を開ける。 \s我と対等の化け物だ。 @202 何度も言わせんなよ。 オレは人間だ。 本当に頭悪いのか、テメエは。 @950 貴様がどう思おうが事実は事実だ。 このまま戦いが続けば互いの滅びは必至。 \s我の残り時間はせいぜい二分ほど。 貴様もそう変わりはあるまい? @200 だったら御託並べてねえで さっさとかかってこいよ。 シシトにはああ言ったがな。 オレはテメエを ぶちのめすつもりなんだからよ。 @950 いいや・・・無理だな。 先ほどの爆砕で手の内は読めた。 \s貴様にはアレ以上の手はない。 @202 ・・・。 @950 認めよう。 身体能力だけなら今の我以上だ。 しかし、我には無尽蔵の魔力があるが、 貴様はどうだ? 如何に女神が力を貸そうとも! 貴様自身の魔力は枯渇してきている! そうではないか!? @200 ぬかせ。 \sそんなもんなくなっても・・・ テメエをぶちのめすのに変わりはねえ。 !se(Action)ジュゴー @950 できんな・・・!! @1 タナトスからドス黒い魔力が発せられる。 \s放出された力はやがて内側へと凝縮され、 全身の筋肉が二回りほど膨れ上がった。 @950 我は全ての力を集中させ貴様を殺す。 その後、この身を死界の扉にぶつければ 空間は破壊され、世界は終わる。 さあ、止められるか! 先ほど以上の力を引き出せるかぁぁぁ!! !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 @1 魔力、身体能力、瘴気、意志力。 あらゆる力を集中させ、タナトスは駆ける。 全ては己の本能のためだけに。 !se(Action)ジュゴー @200 ごちゃごちゃとうるせえな。 テメエがそうくるなら。 オレも残った力を全部拳に込めて ぶちかますだけだ。 @1 疾風怒濤の勢いで襲い来るタナトスに対し、 リョウヘイは動かず、月の石を握りしめた 右の拳を引き、腰にためる。 紅と蒼のオーラが右拳に集中される。 \sただ一点に。\s今ここにある全てを収束する。 \s清も、濁も構わず取り込み力となす! @200 それと勘違いしてるようだからな。 言わせてもらうぜ。 オレはテメエなんぞと心中はしねえ! \s世界だなんだも興味はねえ!! オレはただ・・・ \sオレの大事なものを守り通すだけだッ! @1 想いに応えるように、二色のオーラは一つとなる。 その光は先程までの紫ではなく 本来ありえない色、\r[山吹色,サンライトイエロー]に輝いた。 それはまるで太陽の如き光。 闇を切り裂く黄金の閃光。 !se(Action)ジュゴー @950 我は滅ぼす!殺し続ける! \s人も、\s魔も、\s神も、\s世界すらも!! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー この世にあって至高の邪悪!! それが我の存在意義なればぁぁぁぁ!! !se(Action)ジュゴー @200 そんなくだらねえ理由で、 オレ達の未来を奪わせてたまるかぁぁぁ! !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 @1 激突。 圧倒的質量のタナトスとリョウヘイの右拳。 \s物理的に考えればリョウヘイの敗北は必然。 だが、その力は拮抗していた。 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @950 ふふふ・・・やはりな! \sその威力では我を殺し切ることはできん! このまま押し切らせてもらうぞッ!! @1 湯水のごとく溢れ出るタナトスの魔力。 それに対して、リョウヘイの魔力には限界がある。 威力が互角でも 燃料に違いがあれば持久力に差ができ いつかは負けてしまう。 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @202 ざっけんなッ! !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 !wait2 !se(Action)爆発音 @1 反発するが、徐々にリョウヘイは押され始める。 力の衝突による余波で全身に裂傷が出来る。 \s皮膚が裂け始め、血が勢い良くはじけ飛ぶ。 正真正銘の全霊。 故に、その体は限界に来ていた。 タナトスもまた足が崩れ、背の翼が砕け始める。 @950 くはははは! 終わりだ、岸リョウヘイ!! 実に・・・実に楽しかったぞッ! !se(Action)ジュゴー @1 愉悦に浸るような声で叫ぶ。 己の破滅すら、この存在には 快楽なのかもしれない。 @202 そうは行かねえッ! \sオレは・・・\sオレは・・・!! !se(Action)ミス !wait10 !se(Action)ドゴン @1 リョウヘイが反論しようとした時。 何かが飛び、当たるような音が聞こえた。 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー 刹那。 \sリョウヘイの魔力が爆発的に高まった。 @950 な、なんだとッ!? @1 その原因は、 リョウヘイの背中に突き刺さるように\r[在,あ]った。 @950 母なる海の杖だとッ!? @133 受け取れ、リョウヘイッ!! @121 私達の残った魔力・・・全部! @813 貴方に託しました!! @720 もうなんもでねえ・・・。 @830 行け・・・! @570 全ての因果を!\s悪しき運命を!! \sその手で断ち切れ、岸リョウヘイッ!! @950 村上シシトッ! 小賢しい真似を・・・! @200 分かったか、この野郎! オレは、オレは・・・! \s一人じゃねえんだよおおおお! !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー @1 母なる海の杖から放たれた 多種の魔力がリョウヘイの力と一つに結合。 ほんの一瞬。 山吹色の輝きは太陽そのもののと見まごう程に 激しく、眩しい光と化した。 @950 お、お・・・おおおおお!! \sバ、バカな、そんなバカなぁぁぁ!! @200 こいつで・・・終わりだぁぁぁ!! @1 咆哮と共に世界を陽光が包み込んだ。 無限を超えるほどの、一瞬の極限。 \sそれは死をも塗りつぶす生命の鼓動。 !bgm !se(Action)ジュゴー !wait40 !se(Action)爆発音 ・・・\sそして @950 ・・・。 @202 く・・・。 !se(Action)ドゴン @1 全ての力を使い果たし、倒れこむリョウヘイ。 対してタナトスは立ったままだ。 @950 ふ・・・は、ははは・・・! @1 ゼヒゼヒと喘ぐように笑い始めるタナトス。 その体には巨大な穴が空いていた。 @950 く・・・くくく、みごと。 実に見事だ、岸リョウヘイ。 @1 加速度的に肉体が崩壊し、塵と消えていく。 @950 ふふふ、まあ・・・いい。 \s今回は貴様らの勝ちにしておこう。 だが・・・忘れるな。 我は全ての生命の持つ負の権化。 \sこの世に命ある限り・・・必ず蘇る。 何十年、何百年、何千年先でも必ずだ! 人間と女神の使いども! \sそして、己が命が脅かされたとも知らず 惰眠を貪りし数多の生命よッ! その時まで・・・せいぜい・・・! \s平和という怠惰を味わっているがいい!! \f[43]\c[2]ふははははははッ!! @1 断末魔のような狂喜の笑いと共に 両腕を空に向けて広げる。 !se(Action)ジュゴー !wait2 !se(Action)ジュゴー !wait3 !se(Action)ジュゴー !wait4 !se(Action)ジュゴー !wait10 !se(Action)爆発音 遂にタナトスは・・・暴虐の限りを尽くした怪物は、 この世界から消滅した。 !mvnil 呼応するように死界の扉もまた消えてなくなり、 瘴気も大気の流れに霧散していく。 !wait40 !mv中央公園 !bgmエンディング1 @1 \c[1]「・・・\s不愉快な魔力が消えた。」 \c[1]「どうやらやったみたいね、シイナ。」 その美しい肢体に似合わぬ傷を 体中に負いながらも、女性は朗らかに笑う。 \c[1]「はー、どうにか魔力も持ったわね。  溜まってたお陰かしらね。」 ゴリゴリと肩をならす。 \c[1]「とは言え・・・」 周囲を見渡す。 そこには無数のクレーター、折れた木々、 破壊された公共物の残骸が転がっていた。 \c[1]「・・・さすがにやりすぎたかしら。」 たらりと額に汗をかく。 この後に待つであろう始末書のことを考えると 少々気が重いようだ。 !v5=0 !mv住宅地 @441 朝だーー! @940 ふう、一瞬恐ろしい魔力を感じた時は どうなることかと思ったが。 どうやら無事に朝を迎えたようだな。 @440 結局、あの時の一匹以外は コッチにはこなかったね。 @940 現場の魔道士たちががんばったんだろうな。 先輩の面目というものもある。 @440 やっぱり、あのお姉さん以外も凄いんだね。 @441 よーし、私も負けないぞーッ! @940 その気持ちは大したものだが、 早く家に帰らないとまた騒がれるぞ? @442 ひーーー!そうだった! これ以上お小遣い下げられたら お菓子も買えなくなっちゃうよーッ! @940 ははは、徹夜したのに元気な奴だな。 !mvショッピング街 @1 「・・・邪悪は消えたか。」 「誰が倒したのかは知らんが大したものだ。  わしとは大違いじゃよ。」 「・・・少しホッとしているな。  継承がこの時期ではなかったことを。」 「出来ればこの力は  振るわぬにこしたことはない。」 「生涯・・・目覚めぬことを願おう。」 「さって、わしゃ徘徊の続きでもしようかのう。  \s今日は追ってきてくれるかのう?」 !se(Action)学内歩き 老練な戦士からただのとぼけた老人へと戻る。 \sその宿星を継ぐ者に想いを寄せながら。 !mvマジカルパレス @710 ・・・タナトスの気配が消えた。 生誕以来、感じ続けていた私の対。 その力が完全に消え去った。 @1 「女神さま、世界中に点在していた  ゲートの消失を確認しました。」 「報告によれば残った魔物の多くが  投降の意思を示しているようです。」 @710 当然でしょう。 無理やり従わされていた魔物も多い。 タナトスが消えたと分かれば、 彼らにも戦う理由はありません。 投降した魔物は随時送還。 残りの人員で被害調査と、 歪んだ次元の監視をしてください。 世界規模でゲートが開かれたのです。 今後も異常事態が起きるかもしれません。 それと・・・ひとまず皆さんにお疲れ様と。 @1 「了解しました。そう伝えます。」 @710 ・・・。 !v38=1 @737 ・・・タナトス。 @730 人間を侮り続けた。 いつまでも変わらぬものと嘲った。 それが貴方の敗因ですよ。 まつろい続ける人間は大きな過ちも犯す。 \sだからこそ、如何なる者よりも早く成長する。 その力は時に神すら凌駕するのです。 @737 現に、私の予想を越えましたからね。 @734 がんばったわね。 \sリョウヘイくん、シシトくん。 !mvnil @1 それぞれの戦いが終わる。 \s今日もまた変わらぬ日々が訪れた喜びを 噛み締めながら、おのおの帰路についた。 !wait30 !mv中央公園 @202 ・・・\sちっ、最後までお約束な野郎だ。 つか、そんな先のこと知ったことかよ。 そん時は、その時代の奴らが がんばればいいんだよ・・・。 @200 テメエなんぞに・・・人間様が負けるか。 @1 肩で息をしながらそうぼやいた。 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き @133 リョウヘイ!大丈夫かッ!? @202 おう、どうにかな・・・。 全身めっちゃくちゃいてえけど、 なんとか生きてるみたいだぜ。 @121 当たり前よ。 あんな無茶して・・・バカな子ね。 @120 でも、ありがとう。 \s貴方のお陰で父さんもきっと浮かばれるわ。 @202 いや、オレだけの力じゃないですよ。 @1 そう言うと右手を開く。 そこには蒼い光を放つ月の石があった。 @200 母さんの力のお陰さ。 \sわざわざあの世から助けに来てくれた。 諦めるのはまだ早いってな。 @570 なんとまぁ、あの子の入れ知恵でしたか。 @202 ちょっぴり苦しいとか言ってたけど、 ちょっとどころじゃなかったけどな。 @570 まったく、息子にまで無茶をさせますね。 \sあの子は案外と出たとこ勝負な所が ありましたからね・・・。 でも、あの子らしい。 @200 ・・・これ返しとくぜ。 @570 いいんですか? これは貴方の母親の形見も同然です。 貴方が持つべき物だと思いますよ。 女神さまも返せとは言わないでしょう。 @202 あー、いいんだよ。 いつまでも母さんに甘えてても仕方ねえしな。 @570 ・・・分かりました。 では、これは私達が 責任を持って保管しておきます。 いつか君が、 この力を再び必要とした時のために。 @202 さすがに二度目は勘弁してくれ。 体中痛くて仕方ねえんだよ。 お陰様で母さんは 結構スパルタだって分かったぜ。 @570 はは、そうですね。 @200 それに母さんだけじゃない。 最後に皆が力を貸してくれただろ? あれがなけりゃ、あの野郎の言う通り、 オレもあいつごと死んでたさ。 @202 けど、あんな勢いで 杖を背中に当てるか普通? オレじゃなかったら ぶっ刺さって死んでたぞ。 @131 しょうがないじゃないか。 あんな戦いのまっただ中に入れないもん。 瘴気とか言うのもあったし、 ああするしか方法がなかったんだよ。 @811 もう、私の杖を乱暴に扱わないでくださいよ。 @1 愚痴りながら母なる海の杖を拾い上げる。 @833 この手を考えたのはお前だろう。 @830 母なる海の杖に全員の魔力を集めて、 リョウヘイへと受け渡す。 @811 そうですけど、 まさかシシトさんが投げるとは 思わなかったんですよ。 確かに、直接触れないと効果ないですけど。 @121 ま、皆無事だったからいいじゃない。 @720 ・・・。 @900 ふははは、我はドッペルゲ・・・! @131 リスくんにチェンジで。 @901 あ、はい。 @704 ・・・はっ!? おれ、意識飛んでたか!? @133 よし、全員無事! @831 流すなッ! @202 ・・・とりあえず 見なかったことにした方がいいのか? @131 そのうち説明するよ。 @811 まあ、ゲングとは関係ない 無害なドッペルですから大丈夫でしょう。 @570 やれやれ・・・。 @121 魔力全部使っちゃったから、 治癒魔法をかけることもできないの。 ごめんね。 @202 ああ、大丈夫ですよ。 @200 少し休めばなお・・・ !se(Action)跳ね @202 ああ、そうだ! @132 うわッ!いきなりどうしたんだよ!? @202 ミキだよ、ミキ!! あいつ目を覚ましたんだッ!! こんな所で休んじゃいられねえ!! !se(Action)跳ね @1 今度こそリョウヘイは走り去ってしまった。 \s彼を邪魔するものはもう何もない。 @132 あっ、リョウヘイ!! @570 どうも、私の心配は 取り越し苦労だったようですね。 @811 たぶんですけど・・・。 彼が人間だったから、 力に耐えられたのでは? 聖なる月の剣は女神さまが作った正の神器。 負の力に反発して崩壊するのは当然です。 でも、人間は正でも負でもない。 どちらにも転ぶ、その狭間の存在。 だからこそ・・・ @121 考察は後にしましょう。 @120 皆で力を合わせて、そして、 リョウヘイくんが強かったから勝てた。 今はそれでいいじゃない。 @810 ・・・そうですね。 いいですね、そういうのも。 @120 ・・・にしても、体の事も気にしないで 走って行っちゃうなんて。 @121 これは前途多難かもしれないわね。 @131 姉さん? @120 ま、障害は大きい方が燃えるけど。 @833 シイナ、お前まさか・・・ @810 リョウヘイさんに惚れました? @132 はぁ!? @121 直球で言うんじゃないわよ。 @120 まぁ・・・うん、かっこよかったし。 @121 男の人に守ってもらったのって 初めてなのよね、私。 @570 クールビューティ村上シイナを落とすには 守れるくらい強くなければいけない。 なるほど。 これでは今まで色恋沙汰がないわけです。 @121 どやかましい。 魔力はなくても殴るくらいは出来るわよ? @570 おっと、それは勘弁してください。 @705 シシト! 親友どころかアニキと呼ぶ日が!! @132 来てたまるかッ! @570 ところで、皆さんはいかないんですか? @704 そうだよ、ミキちゃん!! @131 色々気になることがあるけど。 @133 とりあえず今はミキの所にッ! @833 あっ、待て!我も行くぞッ! @811 青春ですね・・・。 @813 って、私も行きますよッ! \s待ってください、シシトさんッ! @121 ・・・なんでスケイルまで? @570 貴女と同じでは? @121 そういうこと。 \sあの愚弟のどこがいいのやら。 @570 ははは・・・。 見送ってからなんですが・・・ \sまだ転移一回分くらいなら 魔力残ってるんですよね。 @121 私達が限界まで振り絞ったってのに、 あんたは本当にちゃっかりしてるわね。 @570 万が一に備えるのが私の役目ですから。 それに、 シシトくんの魔力が凄かったですからね。 \s渡したのも八割方は彼も魔力でしょう。 いやはや、さすがは女神さまの自慢の弟達。 二人ともとんでもないですよ。 @121 ちょっと年寄り臭いわよ。 @570 こう見えて、案外歳はとってますからね。 では、私は女神さまに報告に戻ります。 またそのうち。 今度はゆっくりと遊びに来ますよ。 @120 ええ、また会いましょう。 !se(Action)シュイーン @1 軽く会釈するとフェザーは転移する。 激戦の地に残ったのはシイナ一人だけ。 @120 さて、いつまでもここにはいられないわね。 警察にでも嗅ぎつけられたら厄介だわ。 @121 ちょっと体痛いけど・・・何とか動けるかな。 @120 家に帰って母さんに報告しないとね。 !se(Action)学内歩き @1 シイナもまた去る。 怪我を庇って歩いているが、 そうは見えないほどに足取りは軽い。 まるで憑き物が落ちたかのようだ。 !se(環境)サイレン シイナが去って十数分後。 \s警察が現場に駆けつけた。 !se @610 ・・・。 @1 その惨状に海岸公園の時のように絶句する。 \sもっともこの程度で済んでよかったのだが。 @601 新しい・・・ @610 アスレチックなわけあるか。 まったく何なんだ。 停電がようやく収まったと思った途端これだ。 @600 でも、他には 何の事件報告もありませんでした。 @601 この物的被害は・・・まあ痛いですが。 @602 誰も被害者が出なかったのは、 良かったと思いますよ? @610 ま、一晩限りの天下を取るような 馬鹿な奴はそうはいないということか。 しかし、どうしたもんかねぇ、これ。 @602 いっそ本当に アスレチックに改造してしまうとか! @610 そんなにアスレチックに行きたいなら 休みでも取って本州に行け。 @601 前向きな案だと思いますけどねぇ。 @610 警察の仕事じゃないだろ。 とりあえず、調べとくか・・・。 何も出ないとは思うけどな。 @601 がんばってくださいね。 @610 お前もやるんだよ。 @1 彼らは知らない。 ここで世界の命運を賭けた戦いがあったことを。 知る必要などない。 生きるために、やるべきことをやっただけ。 \s彼らもまた警察として、街を守っていた。 役目が違うだけなのだから・・・。 !wait20 !mv自宅 @110 終わったみたいね。 @530 そうだな。 一瞬野郎の力が膨れ上がった時は どうなるかと思ったが・・・よかったぜ。 @111 もう貴方を超えたんじゃない? @530 はっ、馬鹿言え。 人生は長いんだ。 そのうちまた壁にぶつかることもあるだろう。 そん時にゃ、分かりやすい壁として 俺が立ち塞がってやるよ。 @111 あらあら、怖いお父さんね。 @530 俺から言わせてもらえば、 お前の方がおっかねえよ。 で、どうすんだ? @110 何が? @530 もう魔力をためる必要もねえだろ。 \s十三剣に復帰すんのか? @111 まっさかー。 私の天職は主婦だって分かったもの。 今更復帰なんかしないわ。 これからは普通に生きるのよ。 @530 ・・・そういう事しれっと言うから、 お前は怖いんだよ。 @111 ほほほほほ。 @530 さてと・・・ @110 あら、帰るの? @530 ああ、家で馬鹿・・・ 自慢の息子が帰ってくるのを待つさ。 とびきり新鮮で美味い飯を 食わせてやらにゃならんしな。 !mv住宅地 @510 あら? @202 ハァハァハァ・・・・ @510 珍しい時間に会うわね。 貴方も早朝ジョギング? @202 まあ、そんな所です・・・。 @510 うんうん、スポーツはいいわよね。 そういえば昨日の・・・ @202 すいません! ちょっと急いでるんで! !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き @510 どうしたのかしら、あんなに慌てて? @132 まてええ!リョウヘイ!! @704 どこにあんな体力残ってるんだよッ! @833 全くだな・・・。 @811 うーん、これは愛の力ですね。 まさに無限の力! 人間だけに許されたラブパワーです! @132 大声で変なこと叫ばないでよッ! !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き @510 なにかしらあの人達? ・・・大道芸の人達? !mvショッピング街 @500 さーて、今日も元気に徘徊しようかのう。 今朝はどこがいいかのう。 おや? @202 ・・・。 @500 あれは確か、セトの友達の・・・? 崖くんじゃったか。 @132 だから待てって!! @704 ・・・ (もはや喋る気力も無い) @833 ・・・(同じく) @811 愛ですよ!! (怪我してるはずなのに一人元気) @500 ・・・なんじゃ今のは? ま、わしには関係ないかのう。 \sそうじゃ、今日は中央公園に行こうかのう。 森林浴も楽しかろうて。 !se(Action)学内歩き !wait40 !mv保健室 !se(Action)ドア開け @202 ミキッ!! @250 おい、ここは一応病院だ。 静かにしろ。 !v35=1 @402 昨日、大騒ぎしてた人が 言う事じゃないと思うんですが。 @250 それはそれだ。 !v36=1 @412 もう堅いこと言わないの。 やっとミキさんが目を覚ましたんだから。 @402 って、岸先輩? なんだか妙にボロボロじゃないですか? @250 なんだ、一晩中悪さでもしてたのか。 @202 ま、そんなとこだ。 @430 ・・・リョー。 @202 ミキ・・・。 @430 ・・・やっ、元気? @1 ミキは手を少し上げて声をかける。 @202 元気?じゃねえよ・・・。 \sこの・・・馬鹿野郎が・・・。 @430 いや、アタシは女だから・・・\sって!? !se(Action)跳ね @1 言葉を聞く前に、リョウヘイはミキを抱きしめた。 @430 ちょっ、こら!! \s放せってば・・・痛いって! ・・・痛いよ。 @1 口では反発しながらも ミキは振りほどこうとはしない。 つい先程の絶望。 目覚めた途端に感じた強大な邪悪の塊。 それを打ち払った男を出来る限りの力で 優しく、強く抱きしめた。 @430 ・・・お疲れ様。 @412 わあ・・・。 @403 大胆ですね・・・。 @250 こういう場合、 俺たちはいない方がいいんだろうな。 @412 アルバートくんにしては気が利くじゃない。 @250 色恋は苦手だが、 さすがにこれくらいは察せる。 @403 じゃ、私たちは出てましょうか。 !se(Action)ドア閉め @1 セトが促し、三人は病室を後にした。 @430 ・・・終わったんだよね? @200 ああ、全部終わった。 @430 凄いよ、リョー。 あんな化け物を倒しちゃうなんて。 @200 オレ一人の力じゃない。 \s親父が、母さんが、シシトが、皆が、 沢山の人達がオレに力をくれたんだ。 だから勝てたんだ。 @430 そっか・・・。 @202 けど、本当に・・・良かったな、ミキ・・・・。 @1 ミキから顔は見えないが声が少しかすれていた。 @430 ・・・。 ありがとう・・・ !mvnil @1 「リョー。」 !wait30 !mvショッピング街 @130 ・・・。 @700 どしたよ? @131 いや、よく考えてみると 二人っきりにした方がいいかな〜って。 @830 ・・・たしかにそうだな。 @811 確かに、こういう場合は 空気を読んだほうがいいですね。 @701 だからって 外にいんのはさみいって。 @130 そうだ・・・ @132 !! !se(Action)学内歩き @250 ふう、俺はこのまま帰る事にする。 そこまで無粋ではないからな。 @410 そうね、私もそうするわ。 @404 今は二人きりにしてあげましょう!! @250 ああ、それじゃあ・・・ @251 むっ!! @132 ←もちろん変身したまま @251 あれはネコミミ女!! @132 しまったああああ!! @251 ついに俺の前に現れたな!! 今こそ!今こそッ! この一月で培った拉致技術を駆使する時! 皆、俺に力を貸してくれ! !se(Action)学内歩き @402 嫌です。 !se(Action)学内歩き @410 一人でやってて。 @251 ぬうう、仲間が去っていった! だが、たとえ一人でも! 俺は負けないッ!! @132 だあああああ!! 結局こんな落ちかぁぁぁぁ!! !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き @251 ふははは、逃しはせん! 逃しはせんぞおおおお!! !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se(Action)学内歩き @1 早朝の街を駆け抜けて行った。 @701 世界救ったのにこのざまか。 @811 さすがシシトさん、素敵です。 @831 どうしてそうなるッ!? !mv保健室 @430 あ〜〜あ、でもどうしようかな。 @200 なにがだよ? @430 これから、どこに住もうかって話。 @430 親の所には戻れないし、 今まで住んでた所には行きたくないしさー。 ・・・ここはお姫様を守る騎士様の家に おいてもらいましょうか? @200 いいぜ。 @430 な〜んて、じょうだ・・・ えええええ!? \sちょ、あんた本気なの!? @202 んな驚くなよ。 @430 いや、だって・・・ @200 どうせ、家は部屋余ってんだ。 一人くらい居候いたって問題ねえよ。 @430 ・・・。 @202 ただし、家事当番くらいはやってもらうぜ。 @430 そんなことでいいなら、いくらでもやるよ・・・。 @202 でもよ、いつかは親に会えよな。 @200 今すぐは無理だろうけど、 お互い生きてるんだ。 いつか理解しあえるさ。 @430 うん、分かってる・・・。 @430 でもね、リョー。 @200 ん? @430 お父さん達に会っても アタシはここに戻ってくるよ。 @200 ・・・なんでだ? !bgm @430 だって・・・ アタシの居場所は・・・ @430 アンタ・・・\sじゃない。 !mvnil @1 「アナタの隣だから・・・。」 ・・・こうして一つの戦いは終わった。 \s今日もまた日は昇り、人々の営みが続いていく。 !wait30 !seエンディングテーマ2 @1 真説・\r[幻影帳,シルエットノート]異聞 \r[終幕の宴,エピローグ] !mv薙島高校 @310 では、有意義な春休みを スゴシテクダサ〜イ。 コレニテ3学期を・・・・ \f[42]シシトーコワース!! @1 全校生徒「シシトーコワース。」 !v27=2 @102 なんでだ・・・。 !v28=2 @202 オレに聞くな。 @250 それにしても口惜しい。 後一歩のところだったというのに・・・ @102 ははは、三ヶ月も前のことまだ言ってるよ。 @250 あれ以来ネコミミ女を見ていないのだぞ。 愚痴りたくもなる。 @202 知らねえよ、そんなことは。 @102 それよりさ。 @100 そろそろ行かないと遅れちゃうよ? @201 ああ!そうだ!! @202 おい!アルバート行くぞ!! @250 むっ?どこにだ? @201 こないだ話しただろうが! 忘れてんじゃねえよ! @202 だから・・・ !mv1F廊下 !v35=2 @400 あれ? !v36=2 @410 どうしたの? @402 ミキさん? @430 あれ? セトにサユキじゃん。 @402 どうしてうちの学校に? @430 ちょっと見学をね。 @410 見学? @430 うん、四月からここに通う事になったんだ。 @402 転校ですか? @430 ま、そんなとこ。 どうにかこうにか試験にも合格したしね。 \s案外バカじゃなかったんだな、アタシ。 @412 へー、じゃあ、 同じクラスになれるかもしれないね。 @430 ・・・! そうだね。 アタシも友達がいた方が心強いよ。 @404 大丈夫! きっとなれますよ!! @430 ・・・なんかうれしいな。 こういうの久しぶりだよ。 @412 何か言った? @430 あ、ううん、こっちの話。 @404 あっ! \sそろそろ行かないと!! @430 え?もうそんな時間? !mv自宅 @121 ・・・\s\r[痛,つ]っ。 @111 あらあら、どうしたのシイナ? 珍しく料理なんかしちゃって。 @120 ・・・今日のイベントのために、 お弁当作ってるだけよ。 @111 ふーん、誰のために? @121 ・・・。 @110 まさかねー。 シイナが年下好きとは思わなかったわ。 @121 変な趣味の人みたいだから その言い方はやめて。 @110 色恋なんか興味ないとか、 男らしくないのは好かないとか、 散々言ってたのにねー。 @111 まあ、がんばりなさいな。 @120 言われなくても・・・いたっ!! @121 ・・・また切った。 @110 あらあら、力を入れすぎなのよ。 @111 魔道士としては一流でも、 女としてはまだまだね。 @120 くっ、言い返せない。 でも、ミキちゃんには負けないんだから。 @110 気合い入れるのはいいけど、 そろそろ時間よ? @120 嘘ッ!? !mvマジカルパレス @830 あれから魔物達に大きな動きはありません。 @570 死界の扉とゲート多発の影響に関しては 自然に沈静化するのを待つしかないでしょう。 三号アクアフロートは次元の歪みが特に酷く、 ゲートの発生件数も増加しています。 ですが、シイナさんにシシトくんだけでなく 今はリョウヘイくんもいます。 余程のことがない限りは大丈夫でしょう。 @710 報告ご苦労さま。 そうそうフェザー。 貴方の肉体に関してですが。 @570 やっと着手していただけますか。 @710 ええ、とは言え完全に修復できるのは まだ先になるでしょう。 近いうちに力の回復のために、 瞑想に入らねばならないでしょうから。 @570 十年待ってるんです。 あと一年やそこら待つのは構いませんよ。 @734 そうですか! では、私もゆっくり休みましょう! @570 勘弁して下さい。 \sリクレール様のゆっくりは ほっといたら数年規模じゃないですか。 いくらなんでも また何年も待たされるのは御免です。 @736 私もそろそろ遊びたいんですよ! ここ最近は残務処理で大変だったんです! 少しくらい息抜きさせてくださいよ、もう! @833 女神さま、余所行き余所行き。 @732 おっと、これは失礼。 @710 やっぱりこの方が威厳ありますかね? @570 素だと皆無ですからね。 @833 う、うむ。 @811 あの・・・ @570 はい? @811 そろそろ時間ですよ? @570 ああ、そうでしたね。 @833 むう、もうそんな時間か。 @710 私も、久しぶりに あの子達に会いたい所ですが。 私までここを離れるわけには行きません。 @811 申し訳ありません。 @710 いえ、気にしないで楽しんできなさい。 @813 はい!! @570 では、いきますよ。 !se(Action)シュイーン @710 ふう・・・ @710 世は全て事もなしですね。 ・・・ @736 やっぱり行きたかったです! !mv中央公園 @104 ぜえはあ!ぜえはあッ! @201 なにも本気で走る事ねえだろう? @252 ・・・お前ら、本当に人間か? いよいよ疑わしくなってきたぞ。 @102 いやー、遅刻しそうになるとつい癖で。 @202 んな急がなくても、 まだ時間あるってのによ。 @252 まったくだ・・・。 @102 あれ? そうだっけ? @202 はあ、まあいいや。 @200 で、どうよ。 @100 ・・・うん、すごいね。 @250 うむ、確かに見事な桜だ。 @701 チチッ。 (背景無いからわかりづらいけど、  桜満開なんだぜ。) @200 だろ、アクアフロートで一番のスポットだぜ。 @404 あっ!先輩!! @410 シシトくんたち、随分早いね? @412 時間まちがえたかな。 @202 いや、間違ってねえよ。 早く着いたのは シシトが全力疾走したせいだ。 @430 うわあ、リョーはともかくとして よく生きてたねアルバート。 @201 俺はともかくかよ!? @430 体力バカのアンタが そんなことで死ぬわけ無いじゃん。 @202 ・・・ちっ、当たっちゃいるけどよ。 @250 いよいよリョウヘイもシシト化か。 @201 それだけは勘弁してくれ!? @101 シシト化ってなんだよ!! @120 そうね。 リョウヘイくんをシシトと 同じにしたら失礼だわ。 @102 それ実の姉が言う台詞? @121 愚弟に何言おうが私の自由よ。 @102 もう訓練は終わってるのに うちの姉はこれが素なのですよ。 @111 誰に話してるのやら。 @121 さあね。 @410 ・・・いつのまに来てたんだろう? @402 シシト先輩のお母さんと お姉さんは昔からこんな感じですよ。 @430 神出鬼没ってわけね・・・。 @570 呼びましたか? @201 うお!! \sいきなり出てくるなよフェザー!! @570 いえ、私の噂話かと。 @810 違うみたいですよ。 @570 それは残念。 @833 ワン・・・。 @410 フェザーさん? @202 ああ、フェザーにスケイル。 俺の親戚だ。 @570 (親戚ですか?) @202 (本当の事、言うわけにもいかねえだろ?) @811 お久しぶりですシシトさん!! @102 ははは、お久しぶりです・・・。 @202 ・・・三日前に来てなかったか? @570 サボり癖は親からの遺伝ですね。 @833 ワン・・・。 @811 今日は お誘いいただきありがとうございます。 @102 スケイルさん近づきすぎ・・・。 @813 えっ!なんですか!? よく聞こえません! これはもっと近づかねばいけませんね! @401 ああっ!! @411 いやああ!! @811 ・・・\sなんでしょう? @404 ・・・。 @410 ・・・。 @813 ・・・。 @102 ・・・\s背筋が寒い。 僕の経験が語っている。 これは動いたら殺られる。 @202 ほっとくか。 @250 そうだな。 @120 ほっときましょう。 @111 色んな意味でがんばりなさいね。 @104 色んな意味ってなんだ!? @430 あ、動いた。 !se(Action)跳ね @403 バッ! !se(Action)跳ね @412 ババッ!! !se(Action)跳ね @811 バババッ!!! !se(Action)跳ね @105 ぎゃあああああああ!!!!! @701 チチッ。 (羨ましいのか、哀れなのか) @430 ん〜、絶好のお花見日和だね。 じゃ、お弁当広げるよ。 @202 慌てんなって、シートが先だろ。 @430 じゃあ、さっさとする! @202 へいへい。 @120 ・・・私もおにぎり作ってきたわ。 @111 間に合わなくて それしか出来なかったのよねー。 @121 ・・・ぐ。 @430 おにぎりか〜、いいね。 家庭的でアタシは好きだよ。 @120 ・・・そ、そうなの? @430 ねね、どんな具が入ってるの? @121 あ、えっと、それはね・・・。 @111 あらあら、ミキちゃんって 結構ピュアなのね。 @570 シイナさん、完全に空まわってますね。 @250 そういえばお前の父親はどうした? @202 親父だったら、 二ヶ月前にマグロ漁船乗ってった。 @252 マグロ漁船!? @831 ワン!! (なんでだ!!) @202 大トロ頼んだ客がいたらしい・・・。 @111 で、マグロ漁船に乗ったと? @202 そうみたいだ。 \sあと三ヶ月は帰ってこねえんじゃねえかな。 @250 ふむ、なら大トロは三ヶ月後か。 @201 頼んだのお前かよ!? @110 じゃあ、食事とか大変でしょう? @120 ・・・母さんが言う事それ? @202 いや、そうでもないですよ。 元々当番制だったし、それに最近は・・・ @430 アタシがほとんど作ってるからね。 @202 こいつ意外と料理上手いんだよな。 @430 意外って何さ!! コッチは一人でも生活できるように 色々必死だったんだからね! @250 ふむ、案外 サバイバルな生き方をしてきたのか。 @111 あらー、つまり二人っきりってことね。 @121 なッ!! @202 ん〜、まあそんな感じ。 @120 いけないわ・・・! \s若い子が二人だけで一つ屋根の下なんて! @831 ワン!! (落ち着け!!) @105 ←なんか大変な事になっている。 @430 大丈夫だってば、 変な事してきたらぶっとばすから。 @202 誰がするかよ。 @430 はいはい。 @105 ぜえぜえはあはあ・・・ @111 あら?助かっちゃったの? @101 なんだその言い方!? @412 むう・・・。 @403 惜しい・・・。 @811 もう一息だったのに・・・。 @104 今日くらいゆっくりさせてくれ!! @200 ほんじゃ、皆も集まった所で そろそろ始めるか。 @250 そうだな。 @430 コップ行き渡った? @404 はい! @410 うん。 @810 大丈夫ですよ。 @111 ふふふ、私とシイナはお酒よ。 @121 ・・・私はあんまり飲めないんだけど。 @111 バッカねー。 こういう時は無礼講なのよ、無礼講。 勢いで何があっても・・・ねえ? @121 ・・・なるほど。 @831 ワン・・・! (惑わされるなシイナッ!) @570 私はお酒は苦手なのでジュースを。 @102 ミラクルジュースとかないだろうな。 @705 チチッ。 (うらあ!!酒よこせええ!!) @102 リスにあげる酒なんか無いです。 @701 チチッ。 (わかっちゃいたけど、  その言い方はねえだろ) @200 それじゃ・・・ @1 \f[52]「かんぱーーい!!」 @1 ・・・ オレは何かを変えたかった訳じゃない。 \s何かが欲しかった訳でもない。 ただ守りたかっただけだ。 仲間たちを、\s俺の居場所を。 そして・・・ かけがえのないこの「日々」を。 !mvnil !wait40 @1 真説・\r[幻影帳,シルエットノート]異聞 完 !wait120 !se ・・・\s生が続く限り喜劇は終わらない。 負の化身が消えたとして、その根源たる 生物・・・特に人間の心に闇がある限り。 荒唐無稽で芝居じみた珍しき噂は紡がれる。 !bgs(環境)波の音 !v5=1 !mv海岸公園 !se(Action)ジュゴー @1 「・・・\s成功したか?」 「あの僧侶め・・・。」 「まさか死んでからも  邪魔してくるとは思わなかったぞ。」 「・・・\sふむ、周囲の\r[気の流れ,・・・・]が違うな。」 「とりあえずこの地を探ってみるか。 \s私の目的のために・・・な。」 !se(Action)学内歩き !mvnil                          続 \r[幻影帳,シルエットノート]異聞降魔録