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煉獄の聖戦 はじめに <桜崎紗綾> 01/14 (22:17) 7749
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7750
煉獄の聖戦 序章 by 桜崎紗綾 2007/08/25 (Sat) 21:22
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華奢な少女の姿が、赤い夕闇の空に映されている。


風に、静かに揺れた短く切りそろえた銀髪が、少し早い月の雫のように輝く。

藍色の瞳が、退屈そうな表情を浮かべる。


「もう終わり?」




    煉獄の聖戦 序章 夕闇の銀


「自業自得じゃないか。何てザマだよ」

エミリューレ・ヴァレリアは低い声で悪態を吐いてやった。

三年ぶりに意識の海で聞いたリクレールの声。
それに対する感慨らしきものは全くないようだ。

《頼みます、エミルさん。
 あなたしかいないと、スケイルに言われたんです》

「……はいはい! わかったから、何すればいいのさ」

《まずは、五人ほど、信頼できる人物を選んで連れてきてください》

「要は人捜しか」

《そうですね》

引き受けたとたんに、この態度だ。調子のいい女神だ。

《出来たら五人とも固まってくれていると助かるのですが》

「んなこと言われなくてもわかるさ。この手のことはチームワークとやらが重要なんだろ」


少女はため息を吐いて答えた。

女神からの全面的な信頼を受けている。
自分も、同じように信頼できる相手を見つければよい。

簡単なこととは思えないが、とにかく捜すしかないだろう。

《三日でお願いできますか? エミルさん》

「随分期間短くねぇ? じゃ、せめてアルバートのいる辺りの時代で。
 友達の友達とかなら、捜すの楽だろ?
 そーでなきゃ、どうやって三日で五人も信頼できる輩捜すのさ」

《それで本当に三日で出来るのなら、
 捜し方はあなたに一任しますので、お願いします》

「ま、任せとけって」


エミルは軽く請合うと、身体を手に入れて別世界へ飛ぶ、懐かしい感覚を思い出した。






「五人組を捜してるってのは、お嬢ちゃんのことかい?」


夕闇に染まる中央広場。

ゴロツキとしか見えない五人がエミルの周りをぐるりと囲む。

「あんた、なかなか上玉じゃないか」

「………………」



若干離れたところで見ているのは、16から18くらいの少年だった。

助けようか助けまいかを、悩んでいるわけではなさそうだ。
出来れば助けたいが、一人でどうするか。
自警団を呼んだところで間に合うかは疑わしい。

そもそも、この少女は何故五人組を捜すのか、という疑問もある。

このときのエミルが知る由もないことではあるが、
ガゼル、という名のこの少年の迷いは悪いものではない。

勝算があるわけでもないのに我を忘れて飛び込むわけではなし、
かといって見てみぬフリをしたり他人に任せようとも思っていない。

比較的冷静で、比較的善人なのだろう。


(あいつ、いなくならなければ後で話しかけるか)

エミルのほうも相当冷静だった。


「悪ィな、出直してきな」


彼女は左足で一人目の両足の間にあるモノを蹴り上げる。

反動で後ろの二人目の鳩尾に、右手で肘鉄を加えてやる。

三人目の顎に左フックを浴びせると、
比較的背の低い四人目の左頬を右足で蹴り上げた。

右足が地面に着くかつかないかのうちに左足を軸にして回り、
五人目の腕を掴んで引き寄せ、地面に叩き付けて見せた。


ガゼルはこの時、密かに心の底で誓った。


金輪際、女を敵にすべからず――と。


「もう終わり?」

エミルは詰まらなさそうな声を上げた。

成る程、このシーンは実のところ、十数秒も経っていないのだ。
『もう』終わりなのも頷ける。
だからこそ、相手はいきなりすぎて動けなかったのだ。

「チッ、口ほどにもない。一昨日きやがれ」

退屈そうな表情を浮かべると、エミルはガゼルの姿を捜した。

彼は早々と立ち去ってしまったようだ。


(なーんだ、いなくなったじゃないか。
 ま、アルバートもまだ見つかってないし、いいか)

エミルは気絶する五人に一瞥をくれてやることもなく、その場を後にする。

あとでガゼルが自警団をつれて現れたときに見たのは、
倒れた男たちと、疎らな人だかりだけだった。




   あとがき


初登場幻想譚キャラがリク様はともかく、
見聞録キャラがガゼルって、微妙ですかね?

正直、別にあわせなくてもなんら影響ない…のは事実なんですが。
とにかく、エミルの口の悪さと体術については、よく理解できたと思います。

それではこの辺りで……
pass>>


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