ノベル&テキストBBS

小説やショートストーリーの書き込みなど、長文系の書き込みはこちらへどうぞ!
タイトルの左にある■を押すと、その記事を全て見ることができます。

□BBSトップへ ■書き込み □過去ログ表示 ▲ログ検索
●選択した記事の表示・返信・修正・削除
煉獄の聖戦 はじめに <桜崎紗綾> 01/14 (22:17) 7749
  煉獄の聖戦 序章 <桜崎紗綾> 08/25 (21:22) 7750
  煉獄の聖戦 第一章 part1 <桜崎紗綾> 08/25 (21:23) 7766
  煉獄の聖戦 第一章 part2 <桜崎紗綾> 08/25 (21:23) 7777
  煉獄の聖戦 第一章 part3 <桜崎紗綾> 08/25 (21:23) 7809
  煉獄の聖戦 第二章 <桜崎紗綾> 08/25 (22:32) 7847
  煉獄の聖戦 第三章 part.1 <桜崎紗綾> 08/29 (17:16) 7851
  煉獄の聖戦 第三章 part.2 <桜崎紗綾> 09/21 (22:13) 7871
  煉獄の聖戦 第三章 part.3 <桜崎紗綾> 10/02 (22:14) 7878
  煉獄の聖戦 第三章 part.4 <桜崎紗綾> 10/26 (22:27) 7906
  煉獄の聖戦 第四章 <桜崎紗綾> 10/28 (22:24) 7910
  煉獄の聖戦 第五章part1. <桜崎紗綾> 11/09 (22:37) 7915
  煉獄の聖戦 第五章part2. <桜崎紗綾> 11/09 (22:39) 7916
  煉獄の聖戦 第五章part3. <桜崎紗綾> 11/09 (22:40) 7917
  煉獄の聖戦 第五章part4. <桜崎紗綾> 11/09 (22:42) 7918
  煉獄の聖戦 第五章part5. <桜崎紗綾> 11/09 (22:49) 7919
  煉獄の聖戦 第六章part1 <桜崎紗綾> 11/18 (21:50) 7924
  煉獄の聖戦 第六章part2 <桜崎紗綾> 11/18 (21:51) 7925
  煉獄の聖戦 第六章part3 <桜崎紗綾> 11/18 (22:07) 7926
  煉獄の聖戦 第七章前編 <桜崎紗綾> 12/13 (11:35) 7934
  煉獄の聖戦 第七章後編 <桜崎紗綾> 12/13 (11:42) 7935
  William Bruce <Armand Mendez> 05/01 (08:11) 8099
  煉獄の聖戦 第八章前編 <桜崎紗綾> 01/14 (21:57) 7939
  煉獄の聖戦 第八章後編 <桜崎紗綾> 01/14 (22:13) 7940
  煉獄の聖戦 第九章part1 <桜崎紗綾> 01/18 (22:16) 7943
  煉獄の聖戦 第九章part2 <桜崎紗綾> 01/18 (22:19) 7944
  煉獄の聖戦 第九章part3 <桜崎紗綾> 01/18 (22:21) 7945
  煉獄の聖戦 第九章part4 <桜崎紗綾> 01/18 (22:34) 7946
  煉獄の聖戦 第十章part1 <桜崎紗綾> 01/26 (22:28) 7949
  煉獄の聖戦 第十章part2 <桜崎紗綾> 01/26 (22:30) 7950
  煉獄の聖戦 第十章part3 <桜崎紗綾> 01/26 (22:46) 7951
  煉獄の聖戦 第十一章part1 <桜崎紗綾> 02/16 (22:25) 7960
  煉獄の聖戦 第十一章part2 <桜崎紗綾> 02/16 (22:32) 7961
  煉獄の聖戦 第十一章part3 <桜崎紗綾> 02/16 (23:04) 7962
  煉獄の聖戦 第十二章part1 <桜崎紗綾> 03/11 (22:31) 7972
  煉獄の聖戦 第十二章part2 <桜崎紗綾> 03/11 (22:37) 7973
  煉獄の聖戦 第十二章part3 <桜崎紗綾> 03/11 (23:12) 7974
  煉獄の聖戦 最終章part1 <桜崎紗綾> 03/17 (19:59) 7976
  煉獄の聖戦 最終章part2 <桜崎紗綾> 03/17 (20:00) 7977
  煉獄の聖戦 最終章part3 <桜崎紗綾> 03/17 (20:06) 7978
  煉獄の聖戦 最終章part4 <桜崎紗綾> 03/17 (20:12) 7979
  煉獄の聖戦 エピローグ前編 <桜崎紗綾> 03/17 (20:14) 7980
  煉獄の聖戦 エピローグ後編 <桜崎紗綾> 03/17 (20:21) 7981
  感想 <LADEN> 05/26 (14:23) 7751
  感謝様様です <桜崎紗綾> 05/27 (20:28) 7753
  感想っ <カラス> 05/26 (15:04) 7752
  感謝っ <桜崎紗綾> 05/27 (20:33) 7754
  感想です <冬馬> 06/10 (21:49) 7767
  感謝です <桜崎紗綾> 06/16 (21:26) 7776
  感想ですー <風柳> 07/23 (23:09) 7810
  感謝ですー <桜崎紗綾> 07/24 (12:59) 7812
  感想 <LADEN> 09/22 (21:14) 7872
  感謝 <桜崎紗綾> 09/22 (21:57) 7873
  感想ですー <風柳> 10/04 (00:36) 7879
  感謝ですー <桜崎紗綾> 10/05 (21:37) 7880
  感想です <風柳> 11/11 (11:24) 7921
  感謝です <桜崎紗綾> 11/11 (20:44) 7923
  途中感想 <カラス> 03/31 (19:08) 7982
  感謝です <桜崎紗綾> 04/04 (21:29) 7983
  お疲れ様でした! <風柳> 04/07 (14:08) 7984
  ありがとうございます! <桜崎紗綾> 04/08 (17:13) 7986

7851
煉獄の聖戦 第三章 part.1 by 桜崎紗綾 2007/08/29 (Wed) 17:16
■Home
一覧を見る
 
「どうせキューブとか言う、あのウザいのが出るんだろ?
 開けたら開けたで面倒臭い。

 …『開くな』よ、ド畜生がッ!」

         合言葉を鍵に閉ざされた扉の前で、英雄が叫んだ言葉



    煉獄の聖戦  第三章 反乱の息吹 part.1


「何なんだ! 金なしじゃ宿も安全じゃないのかよ!?」


一人の若者が、宿の前で竜人の兵士に向かって叫んでいる。

栗色の髪を赤いバンダナで多い、旅人らしい格好をしている。
年齢は、二十歳を超えたか超えていないかくらいだろう。

最近は治安が悪いので、旅人向けの宿の前には必ず警備兵がいるのだが、
彼らは宿を守る代わりに、旅人から金を取るのだ。

旅人の路銀と言うのも、金持ちといえる代物ではないので、
こうして兵士と言い争っている場面がしばしば見受けられる。


「アーサ。ここで口論しても仕方ない」


若者の斜め後ろくらいに立っていた、若い女性が彼を諌める。
真っ直ぐな茶髪の、女性にしては長身といえるスラリとした背丈。

どこに出しても恥ずかしくないような美貌だが、
その服は作業着で、工具を腰に括りつけている。

「不本意だけど、お金は払ったほうがいい。
 兵士はお金と引き換えに、私らを守ろうとしてんだ」

茶髪の女性にはどうも逆らえないところがあるのか、
アーサは渋々といった表情で、財布に手を伸ばした。


「あれ、アーサじゃないかよ?」


いきなり、背後から声がする。
振り返ると、そこには懐かしい姿があった。

「エミルさん!? アルバートさんも!」

「……久しぶりだな、アーサ。三年ぶりくらいだったか」

アルバートは、エミルに言葉を教えてもらった、と言うことにしておいた。


アーサと一緒にいる女性の名前は、『イロン』と言うらしい。

イロンは旅の鍛冶師で、アーサに出会ってから二人旅をしているという。

《ところでアーサさん、どうして宿に泊まるのに、
 兵士にお金を渡す必要があるのですか?》

「いざと言うとき、ちゃんと俺達を守ってくれるための、
 いわゆる袖の下ってところかな」

スケイルの問いに、アーサはサラリと答えた。
人の姿を持つスケイルとは、彼は面識があるのだ。

《袖の下? って、何ですか?》

「俗に言う、賄賂のこと」

イロンが低い声で答えた。

「まあ、竜人差別の酷い帝国の法律じゃ、彼らの給料なんて、
 雀の涙くらいのものなんでしょうけど。

 あの兵士みたいな奴らの諦めは、腐ってるとしか言いようがない。
 政府に幻滅した輩の中でも、エージス隊長たちとは訳が違うし」

「……実はあたし達、エージスとオーバのこと探してんだけど、
 何か知ってることある?」

「何故?」


エージス親子とオーバと二人の孫はいなくなっていた。
仲間探し担当のエミルたちにとっては、ぜひ会って置きたい。
彼らのことだから何かあったのだろうか、その事情すらつかめない。

サーショの民の誰に聞いても、知らず聞かずの一点張りだ。
特にエージスは部隊を率いていなくなったというので、
知らない人が一人もいないほうがおかしいのだ。

逆に言えば、公には出来ないが人の希望を背負ったような、
大切なことを成し遂げようとしている可能性があるのだ。

つまり、サーショの全ての民が、彼らがいなくなった理由を
秘密にしておくことによって、彼らを守ろうとしているといえる。


その意味で、アーサ達の反応も少し気にかかる。
アーサもイロンも、町の人と同じような反応を見せたのだ。

「何故って聞かれてもなぁ。…大きい声じゃ言えないけど、『革命』のため?」

「革命? どういうこと?」

明らかに帝国政府に嫌がっている二人ならば、
何か聞き出せるかもしれない。

エミルたちは事情を話すことを決めた。




 あとがき

鍛冶師のお姉さんを出してしまいました。

イロンは19歳で174cm、一応アーサの彼女という複線つきです。
ちなみに、サーショのほうのガランさんの娘で、多分、母親似だと思います。

名前の由来は iron (鉄)をそのままローマ字読みしたものです。
ちなみに、発音はイロンじゃないと思います。

多分、『はじめに』に追加すると思います。

第三章は全3〜4話に分かれると思います。
それではこの辺りで…
pass>>


選択した記事にこのフォームで返信します。
name
url
mail
title
mesage
pass

p.ink