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「 」 Blank ――Zero volume――  ver……3.23〜4.06+α by hirumi 2007/05/20 (Sun) 22:11
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私は覚えています。







私は、
はっきりと覚えています。








私は、
今でもあの口調を真似て言う事が出来ます。





男の成人へと実体化した霊が、
リクレール様に対して挨拶をした後、
一番最初に発した言葉を――









私は覚えています。









「俺なんぞに名前なんて要らないさ。」










という何所か物悲しげな声で言った彼の言葉を。





ですが、





今ではあの言葉が『物悲しかった』だったなんて私は信じておりません。








何故ならば――







「そんじゃぁ、スケールさーん。
そろそろ、いーかげんにムーの村へレッツラゴーしますかぁ。」



にこやかに笑いながら、
そう言う彼の身体はもうボロボロ。
私の脳が彼に対して眼を当てることを勝手に拒否しています。



えーっと、
頼みますから少しは状況を考えて発言をして下さいよ。



「好い加減、
回復理力を確りと覚えたらどうですか。
貴方の知力と意志なら治癒だけでも完全回復できますよ。」

彼の顔色を片目で伺いつつ、
口元に拳にした右手を当てて軽く咳払いする。

それから、
矢継ぎ早に説教を私は始めた。

「分かっていますよね。
私が最初の魔王さんの願いを有効活用したお蔭で、
今の貴方は一度も死なずに確りとこの地に両足で立っていられるんですよ。
それから、体の彼方此方に包帯を巻いている勇者。
即ち、『包帯だらけのままで魔王を倒した勇者』って格好良いと思いますか。
如何思うんですか、返事をしてください。」


急いで口を動かして言ったので、
言い終わったら呼吸が激しくなりました。


所で私が説教をしている間の彼は、
両耳を両手で塞いで顔をぶるんぶるんと振り回していたのです。

これに関しては、
一体如何すれば良いのでしょうか、リクレール様。



「あぁぁあぁー、もぅー、分かったよ。分かりましたよ、スケイル様。
回復理力がものっそい大切なのも良く分かりましたよ。
心底分かりましたよ、はい。」

と、やれやれという口調で彼が言いました。
何故か、両手が両肩の近くにあって小刻みに動いていましたが。

「でぇ、すぅ、がぁ、
男には男にしか理解できないものがあると俺は信じているんだっ!」

軽く曲げた右手の人差し指を私へ向けてきました。

いや、貴方は分かりませんか。
その格好では、どんなに格好良い行動を逆に無様に見えてしまうんですよ。

あぁ、こんな人の近くに居る私が恥ずかしい。


「従ってー、回復理力を俺が使わないのもその内の一つなんだ。
俺はこれを貫きたいと思っている。」

と、今度は人差し指をクネクネと動かす彼。

いや、貴方は分かりませんか。
その格好では、変な行動をするとより変に見えてしまうんですよ。


「まぁ、要はあれだよ、あれ。
 俺は回復理力を使いたく無いんだ。なんつーか、気分的にも性格的にも。」



「えーっと、
 貴方はそれだけを言いたかったんですか。変な行動を何度もしてまで。」

「うん。」






      *      *      *






リクレールさんが折角、
何時間もの時間を費やして選んだ結果が之ですよ。

性格は之ですが。

腕が強いのは確かなんですよ。
それは自他共に誰もが認めると思います。




唯、先が不安なのは事実です。
一体、今後も行く先にてどんなトラブルを起こすのかが不安で仕方がありません。

彼は一言で言うなら『雲』なんですよ。
手を伸ばしても掴めない、そんな人だと思うんです。


未だに彼の言動の理由が全く察せません。
少なくとも、彼よりは人生経験豊富な私ですが之だけはどうも分かりません。
……恐らく、彼の行動の理由の内の殆どが『その場のテンションのノリと勢い』何でしょうがね。



「彼が『災い』の原因を倒して、『災い』を止めてくれるのを期待しているか?」という質問があったとしましょう。

その質問への私の答えは、








``期待しています。``








という一文のみです。




彼はこういう性格でも意外と、
そう本当に戦果は上げているんですよ。


まぁ、私が出来る事といえば彼のサポートだけですがね。




      *      *      *

―― 尚、暫く経ってから
空を切り裂いた光がとある緋色のマントの旅人の頭上に落ちたのはあえて書くべきなのか書かないべきなのか。
我には分からないのだが。



――別にどっちでも良いんじゃないですかねー。
クロウが思う通りで良いと思いますよー。
そこまで考えるのならば、
後でリクレール様にでも聞いたら如何でしょうかね。



――聞く前に、スケイルに大変な目に遭うかもしれないがな。



――ですねぇ。


とある歴史書を書き途中の会話より抜粋。

      *      *      *











「 」 Blank    ――Zero volume――    ver……3.23〜4.06+α











      *      *      *




「で、スケイルさん。遂に四日目の夜明け前になりましたねー。」

と、能天気な声で言う彼。
全く、
ほんの僅かでも私の気持ちを考えてもらいたいものです。

結局、彼のボロボロの状態は余りにも危険なので、
わざわざ近くの山小屋に行って泊めて貰いました。

「分かっていますよね。
貴方が小屋の番人もとい【あの女の人】に何度も迷惑を掛けているのを。
今日だって、わざわざ夜中で急なのに泊めてくれたんですよ。」

私が声に力を籠めて言いました。





が、




「へいへーい、ちゃーんと分かってますよー。」


見事に受け流しして、
取り付く島が何処にもありません。

本当に、
この彼の性格はどうすれば真面目な方向へ転換出来るのか分かりません。

奇跡でも起きて変わるのなら、
私はその奇跡を祈りましょう。


「所で所でスケールさん。」
「私の名前はスケイルですよ。」

ピシャリと言い切ったものの効果は全然ありません。

彼は『真面目』という言葉とは、
無縁の位置に立っている人でしょう。


以前、私は『彼=雲』といいましたが正確に言えばこうでしょうか。

『一般人から真面目さを無くしてテンションだけを異様に高くした性格。』

今までの内、
彼が真面目になったこと何て一度もありません。





訂正します。





リクレールさんが意識の海で言い放ったあの言葉だけは真剣さを帯びていました。


「あのトーテム説明の時は今とは裏腹に随分と柔らかな口調だったのに、
今ではなんっつーか……こう堅苦しくて何か、
『取り付く島が無いというより、引っ込ませている。』という口調だと俺は思う。
そこら辺の詳細についてを簡潔に言ってくれませんかねー、スケールさん?」


綺麗な軌跡を描きながら、私は百八十度回転しました。
要は、私と彼は今背中合わせになっているんです。


振り向いたとき丁度、彼が何らかの声を上げましたが無視をします。




そのまま数分が経過しました。
彼はさっきの声から何一つ物を言いません。



『呆然・驚愕・衝撃』
この内の何れかに陥っているのでしょう。
……陥っている、
という言葉は変ですがね。



彼の質問に胸を張って言えることが一つだけ。

『必ず彼――貴方の脳内の辞書の中に『真面目』という言葉があれば、私の口調はここまで変化しませんよ。』


其れを何度も心の中で呟いて確認しました。

その間、何度も彼が私の肩を指で突いてくるのが非常に嫌らしく思えました。
仕方が無いので、ため息をしつつ振り向きました。



「いい加減、止めてくださ…………あっ。」



ため息が止まって、
脳がそれ以外を思考させてくれない。




「こいつぁ、凄いな。」




山脈の内、
最高峰の山の頂上から昇ってくる太陽。

山々の間から射し込む光が平原を覆いつくす。

草の色が薄暗い緑色から金色へと変化していく。




光と共に徐々に『それら』は目覚めていく。





全てが、





そう、全てが短いが長くて
長いが短い時より目覚めて、
再び動き出す――。






空気が大きく私達へと動いていく。





空気は私達に迫ってきて、
髪を大きく揺らさせた。


空気は半開きにしていた口に入って、
気管を通って肺まで抜けていく。




無言の時も同時に流れていく。




「一つ聞きたいことがあります。何で貴方は名前を名乗りたくないのですか。」




――私の声は彼の耳まで空気と共に流れたのか、流れなかったのか結局の所は分かりませんでした。



      *      *      *


風景に見惚れていた二人は知らない。


小さな村に一筋の光が落ちたことを。

光の中から背の高い一人の男が出てきて、一言呟いた。



「何処だ、此処は。」



その男の声は空気には全く乗らなかった。
声の波長、もとい言語が全く違っていたからだ。




      *      *      *


(意識の海の書庫に保存されてある『シルフェイド録……バーン暦五百年』より以下、引用。
 全てが手書きであり所々に落書きがしてあるのは、まぁ仕方が無いだろう。)



意識の海の片隅に作られた休憩所にて、
リクレールが険しい顔をしながら椅子の上で一つの小さな資料を読んでいた。


資料の右端に止められた金具が外れないように丁重に扱いながらも、
リクレールは短い間に何度も読み直している。


やがて、読むのを止めて目を瞑りながらリクレールは言う。





「何てことが。」


リクレールは唯でさえ疲れている。
運命の線の上では、
即ち予定上ならば生まれない筈の「ヒト」を地上に召喚させたからだ。

神ならば簡単だろう、
と言う人が居るだろうがそれは間違いである。
『世界』に存在する原子の量は決して変わらないように最初からなっている……筈だ。





そう、普通ならばリクレールでさえやらない。

だが、緊急事態が発生したからには仕方が無い。
そもそも、リクレール自身が降臨して『災い』の元凶を潰せば良い。

が、
本人曰くトラウマがあるらしく地上へはもう行きたくないということ。





その話は五百年前に遡る上に異様に長くなってしまうので、
此処では割愛しよう。





それ以外の大事な理由と言えば、
リクレールの容姿は地上にある「リクレール伝承記」という本に記してある点と全く同じであるということか。

人々が五百年前の伝説の『少女』が再び降臨したと知り、
良い意味でも悪い意味でも大騒ぎになる。
その上にリクレールに付いて行く者が多いだろう。




となると、『災い』の元凶を排除するまでに幾人の人が死に逝くのか分からない。




そうなると、
『災い』から人々を救う為に地上に降りた意味が無くなってしまう。

``人々を救う``というのが目的であるのに、
目的を達成する前に大勢の人が逝ってしまう。
それだと、大きな矛盾が起きてしまう。
従って、
自分の代わりとなる「ヒト」を派遣させたという手段へとなったのである。



さて、話を元に戻そう。



急いで、リクレールは休憩所を出て行った。
その時、金具から一番上の紙がとれて落ちていった。



その紙が之である。


【リクレール様への緊急報告書 その一          報告者:フェザー


 バーン暦五百年、×月○日。天気は晴れ。午前六時(夜明け) ムーの村。

 今まで起動していなかった『タイムマシン【旅の扉】』が起動。
 当時は村人はほぼ起床していなかった。
 朝早くから【旅の扉】を掃除していた老人一名は除く。
 起動と共に別の時代から人がやってき、同時にまばゆい光を【旅の扉】は放った。
 尚、男の体型は次の報告書を参照。



 追伸:所で、何時になったら休ませてくれるんですかー?、リクレール様。】


尚、その二からは現時点では入手していない。




――それはそうと、我も何時になったら休ませてくれるのだ?


      *      *      *






何時もと変わらぬ平凡な日常という透明な純水が入った水槽の中に、
一滴、二滴とインクが零れ落ちる。






普通ならばインクは素早く広がってしまう。
しかし、今回はどうなる事か。


私が出来るのはインクを私の両手で出来る限り堰き止めるだけ。
しかし、インクは私の手をすり抜けてしまうから出来ない。


がむしゃらに水槽の中を『彼』という新たなインクで掻き回してはいけない。
最終的には、
混合したインクの海となってしまうかもしれないから。
しかし、もしかしたら大丈夫かもしれない。


私は彼がインクを止めてくれると、インクを堰き止めて最終的には元の純水へと戻してくれると、期待しています。
しかし、本当に彼で良いのか今でも悩む。



インクの成分を分解して大気中に戻して純水に出来るのでしょうか。
しかし、私は彼がやってくれると信じている。






ここで私はふと思う。何で、このような考えをしているのだろうか。
行動すれば良いのでは無いかと思う。





しかし――私が出来ることは唯、祈るだけ。非常に歯痒くて仕方が無い。







To Be Continued……


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(何時もより長すぎるあとがき)



はい、途轍もなく遅筆なhirumiです。



唯でさえ、ヘタレ底辺なテキヌト書きなのに遅くては取り柄がありませんね!
文章力レベルが「−」で、量も遅い割りには少なすぎですね!

昨日、無事に誕生日を迎えました。今年の誕生日プレゼントに『文章力』が欲しかったですが、誰もくれませんでした。クリスマスにサンタクロースから奪いたいです。

本当は誕生日に投稿したかったんですが駄目でしたね!
流石自分というか、なんというのか。
もう、どうしようもありません。

が、今後は一週間に一度は投稿する……してみせる……出来るようにしたいです。
あー、もう駄目ですね。

(ここから先は殆ど愚痴が入っています。注意してください。)

★  ☆  ★


所で、新たなチャットと新テキスト掲示板が出来ましたね。
正直言って、テキヌトよりチャットのほうが百倍『いろんな意味で』有名な自分です。


いやー、多目的チャットは色々と懐かしかったです。チャット開設して間もない当時を思いださせるような雰囲気でした。

それはさておき、新テキスト掲示板。





自分にとって見ればコッチのほうが使い易いです、というより使い易過ぎです。





10kbごとに次のページで区切りが分かりにくいって何ですか!?
文字が大きすぎて一気に読めないって何ですか!?


何よりログが落ちないって何ですか!?
唯でさえ遅筆の自分が更に遅筆になりますよぉぉお!?


ここら辺で暴走は止めておきましょう。



コッチのテキスト掲示板は慣れれば物凄く使いやすい、逆に慣れなければ苦戦。
向こうのテキスト掲示板はタグが使える上に感想を書く場所が分かりやすい。ただ、コッチで慣れた人にはキツイかも知れない。


というのが私の見解です。



兎に角、私はコッチのテキスト掲示板に慣れた上に物凄い愛着を持っているので、ここで隅っこでチミチミとこのシリーズは投稿します。




さて、この辺で今回は終わりにします。
呼んでくださり、有難うございました。
それではまた何時か。
pass>>


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